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ゴルフツアーのウインブルドン現象

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2017-7-26

先日NHKのドキュメンタリーでプロを目指す韓国の女子高生への密着取材が放映された。
おそらく取材費を支払っているものと思われるが彼女の家庭環境を詳しく取材している。

彼女の成功を可能とするために父親は仕事を辞め娘にかかりっきりとなり、母親および長女はゴルフコースのキャデイとなり生活費を稼いでいる。
いいかえれば17歳の彼女が全責任を負ってプロゴルファーとしての成功のためトライしているのである。

韓国では男女を問わずこの様な家庭環境下でツアーを戦うプレイヤーが多い。

中国の卓球同様、いまや女子は韓国勢が世界的にゴルフで覇権を手にしている背景には、このような一家親族の期待を背負って試合に臨む彼女らの強い責任感とモチベ―シヨンを生み出す原動力にあるようだ。
同時に国内のゴルフに対する関心も選手たちの実績にともない年々強まり、国内に1000箇所以上のゴルフアカデミーがある。両親は月謝15万円前後を支払って子供たちを送り込みプロとなるべく修行させている。
その結果韓国の女子ツアーのレベルは非常に高く十代で好成績を上げた選手たちはLPGAに乗り込み、その前に軍資金を稼ぐため、あるいは迫力を減じた25歳を過ぎた選手は日本女子ツアーで稼ぐのがパターンとなっているようである。

このような韓国パワーは日本では毎年おなじみの現象であり、国内の選手が勝つとニュースになるのが現状である。

ただこのような現象は米国のLPGAでも同様であり今年の全米女子オープンでは24歳のパク ソンヒョンが初優勝、トップ10位の中で韓国勢が8人を占め、さらに2位となったのはアマチュアの17歳の韓国人チエ ヘンジであった。
今年のみならずこの10年で韓国勢は七回優勝している。

テニスのメインイベント、英国でのウインブルドンでは長い間外国人に優勝を独占され国内選手の不振を英国人はウインブルドン現象と自嘲した。
幸い2013年と2016年の英国選手アンデイ マリーが優勝したことによりテニスでのウインブルドン現象は払底されたが、いまや米国のLPGAで同様の現象が顕著となりテレビの視聴率の低下、そしてスポンサーの撤退が問題視されている。

韓国の男子プロも徐々に力をつけつつあり、先日の全英オープンでは日本人選手が松山を除き4人全員が壊滅したが韓国人選手は6名が予選を突破、また中国人選手も2名とも好成績を上げ特に李選手は6アンダーとし上位に食い込んだ。

日本ツアーは実力の割に賞金が高く、ワールドランキングでは低位でも国内でそこそこの成績を上げれば、人気選手として一部上場の部長クラスの収入が得られる温室現象が男女とも日本人選手がひ弱である要因と思われる。

日本選手が国際的に実力を身に着けるにはまず、米国のカレッジチーム参加を可能とする奨学金を得られるレベルとなり、さらにNCAAで好成績を上げるだけの実績をもつことが与件となるようだ。
同時にこの過程で英語力も身に着けることができる。
事実いま米国のPGAで活躍する欧州や豪州の若い選手たちはみなこの過程を経てプロに転向している。

松山選手の孤軍奮闘の現在、近い将来、強い野心と高い身体能力を持つ選手の出現を待望する次第である。